愛猫が亡くなりました。
今回は、私的な、そしてとても悲しいご報告です。
絵のことではありません。
ご興味のない方は、どうかこのページをそっと閉じていただいて構いません。

どうしてもどうしても辛くて、文章で吐かせてください。ごめんなさい。
2024年5月24日深夜、私の大切な家族である猫のベルが息を引き取りました。
ベンガルの女の子、8歳。まだまだ若く、美しく、誇らしい猫でした。
ベルとは生後3ヶ月のときに出会いました。

元気いっぱいで、病気一つせず、おやつが大好きで、ちょっといたずらで、甘えん坊でとにかく魅力いっぱいの子でした。
昨年の夏、リンパ管肉腫が見つかりました。
下腹部の外側にできた4〜5センチの腫瘍。
手術で腫瘍を取り除き、再発のリスクを少しでも減らす為、広範囲を切除。回復には時間がかかるかと思いきや、猫の底力はすごいですね。
みるみる元気になって、走り回る姿に何度も涙が出ました。
10月の再検査でも再発は確認されず、「もう大丈夫なんじゃないか」って、そう思っていたんです。
でも、今年の春。
「ちょっと痩せた?」そう感じてからの数週間で、急に様子が変わりました。
寝る時間が増え、ふらつきが見えた。
病院へ連れて行くと、深刻な貧血状態。
すぐに入院し、検査を進めてもらったところ、お腹には8cmを超える大きな腫瘍、背中や肺にも転移が見つかりました。
獣医さんの話では、脾臓からの腫瘍が白血球を壊してしまい、貧血に繋がっていたそうです。
抗がん剤はリンパ管肉腫にはほとんど効果がないとのこと。
手術も、場所的に現実的ではないと説明を受けました。
そして、余命は1ヶ月。
急変も覚悟してほしいと。
ベルはあんなに大きな手術も頑張ったのに。
再発の可能性が高い病気とは聞いていたけど、とてつもない絶望感だった。
私にできることは、もう「治すこと」ではなく「少しでも快適に」してあげることだけ。
胃薬、ステロイド、酸素室。
それでもベルは、最後まで食欲旺盛でした。
体調が優れなさそうでも、ご飯もおやつもペロリ。
吐いたりもしない。
どれだけ救われたことか。
なぜか、体重も少しずつ戻ってきていて、まるで回復しているような、そんな奇跡を夢見てしまうほどでした。
お別れの時に一緒にいられるように、仕事も家事も後回し。
作業部屋にも寝室にも連れて行き、ずっと寄り添って過ごしました。
5月24日、0時半頃。
ベルの姿が見えず、慌てて探すと、苦しそうに口を開け、激しく呼吸する姿で倒れていました。
すぐに抱き上げ、名前を呼びながら同居人が救急病院へ連絡。
10分後には病院に着いていました。
腹水が溜まっているとのこと。
呼吸困難、錯乱状態のベルは、意識を失いました。
先生たちは懸命な蘇生措置をしてくれました。
でも、15分間の心臓マッサージの末、私の腕の中に帰ってきたベルは、もう眠ったままでした。
目も口も開いたまま、もう苦しみから解放されていて。
先生は「お力になれず申し訳ありません」と頭を下げてくれましたが、
誰のせいでもない。どうすることもできなかったことだと思っています。
いつか来ることだと覚悟はしていたものの、最期の数十分の、あの苦しそうな顔が忘れられない。
丁寧に身体を綺麗にしてもらって、タオルに包まれたベルを抱いて、家に帰りました。
その夜は、いつものようにベッドで一緒に眠りました。
狼狽、後悔、虚無感、無力感。
どう表現していいのか。
記憶すら曖昧な一夜。
数時間前まで元気に動いていたベル。
毛並みも、顔も、体の重さも全部覚えてるのに。
どんどん冷たくなって、冷たくて、冷たくて。
でも離れたくなくて、翌日も一緒に過ごしました。
猫を亡くすのは初めてではないはずなのに、胸が引き裂かれるような痛みが続いています。
心臓ごとどこかに持っていかれてしまったような苦しさ。
涙が止まらなくて、泣き疲れては猫のように一日の大半眠ってしまいます。
でも、ご飯を食べることはできました。
このままではいけないと葬儀の手配もできました。
他の猫たちのお世話もあるし、日常が待ってる。
少しずつ、少しずつ、進まないといけない。
けど無理に立ち直ろうとしているわけではない。
悲しいのはどうにもならないしベルの為に泣きたいだけ泣きます。
この文章を書いている間も、横にベルが居ます。
今日は火葬の日。
もしかしたら早いと思う方もいるかもしれない。でも、気温差も激しい季節、そしてベルの冷たい身体がいつまでもあればあるほど離れ難くなる。
そう思って決断しました。
この毛並み、長い尻尾、小さなお顔、長い手足とお別れしないといけない。
たくさん触っておかないと。
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ベルへ
よく頑張ったね。
大好きだよ。
愛してるよ。
8年間、私にたくさんの幸せをくれてありがとう。
生まれ変わっても、必ずまた私と暮らそうね。
今度はもっともっと幸せにするからね。
世界で一番美しくて、気が強くて実は甘えん坊で、
あたしにそっくりな猫ちゃん。
どうしても言葉にして残しておきたくて、この場をお借りしました。
ベルのことを忘れるはずがないけど、忘れないため。
この悲しみも、愛しさも、全てを与えてくれる猫たちに感謝を込めて。
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どうか、世界中の猫たちが健康でいられますように。
医療がもっと発達して、もっと長く、幸せに生きられる未来が来ますように。
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ご拝読、ありがとうございました。


