なぜこの時代に絵を描くのか
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不安な世界で、それでも美しいものを描く理由
世界は決して穏やかとは言えない時代にあります。
円安、国際情勢の緊張、戦争のニュース。
ロシアとウクライナ、
中東情勢、
台湾有事の可能性。
日本も例外ではなく、世界の変化の中にあります。
そんな時代に、
なぜ絵を描くのか。
しかも社会風刺でもなく、
政治的なメッセージでもなく、
ただ自分の好きなものを描く。
冷静に考えれば、
とても非合理なことかもしれません。
絵で生活できる人はほんの一握り
絵を描くことは、現実的に考えると簡単な道ではありません。
才能がある人は一握り。
そして、才能があったとしても、
市場に乗らなければ生活していくことは難しい。
努力だけで必ず成功する世界でもない。
それでもなお、
多くの人が絵を描き続けています。
なぜでしょうか。
絵は「希望」を残すものだから
もし世界がもっと酷くなったら。
もし文化や芸術が破壊されるようなことが起きたら。
そんな未来は来てほしくありませんが、
歴史を見れば、戦争や災害によって多くの芸術が失われてきました。
仮に、すべての作品が焼け落ちてしまったとして。
万が一、たった一つだけ作品が残ったとします。
その作品が、
悲劇でも
風刺でも
政治でもなく
ただ、
夢を見ていた一人の画家の作品だったら。
そしてその絵が、
ただ美しいものを描いた作品だったら。
それは、その時代が
自由に夢を描くことができた時代だった証拠になると思うのです。
美しいものを描くことは、豊かな時代の証
芸術には、時代の空気が残ります。
戦争の時代には、戦争画が。
不安の時代には、怒りや絶望の作品が。
でも、
自由に美しいものを描ける時代には、
個人の夢や好きを表現した作品が残る。
それは、社会がある程度の自由を許し、
文化を持つ余裕があった証です。
だから私は思うのです。
もし未来の誰かが日本の文化を知るとき、
そこに残っている絵が
ただの人でもなく
ただの悲劇でもなく
夢を描いた絵だったら。
それは、とても豊かな記録になるのではないかと。
苦しさより、美しさを描きたい
世界にはすでに、
苦しさや悲しさを伝える作品がたくさんあります。
それはとても大切な表現です。
でも私は、
もし明日世界が終わるとしても、
自分が美しいと思うものを描きたい。
動物
自然
生命
宇宙のような色
私が心から好きだと思えるもの。
それを描くこと以上の幸せは、
私にはありません。
コロナ禍で人が気付いたこと
コロナ禍のとき、
多くの人の生活が止まりました。
通勤、仕事、予定。
それまで当たり前だった忙しさが、突然なくなった。
そのとき多くの人が
ふと考えたと思います。
「自分は本当はどう生きたいのか」
「本当は何が好きなのか」
自分と向き合う時間ができた人も多かったはずです。
その経験をした人なら、
きっと分かると思います。
それでも描きたいものがある
合理性だけで生きるなら、
絵を描く必要はないかもしれません。
でも人間は、
合理性だけでは生きていません。
好きなもの
美しいと思うもの
心が動くもの
そういうものに支えられて生きています。
だから私は、
この時代でも絵を描きます。
明日世界が終わっても
もし明日、世界が終わるとしても。
私はきっと、
同じように絵を描くと思います。
不安ではなく、
怒りでもなく、
ただ、自分が美しいと思うものを。
それを描けることが、
私にとって一番の幸せだからです。
