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売れる絵を描く人、描いた絵が売れる人

#おはるのあーと#アーティスト#現代アート#画家#間中遥南

「売れる絵を描くのが“画家”、描いた絵が売れるのが“アーティスト”」

これはピカソが残した言葉だといわれています。

なんとも含蓄のあるフレーズですよね。ぱっと見では似たように見えるふたつの言葉——“画家”と“アーティスト”。

でも、その違いは作品の性質というより、制作のスタンスや順番にあるんじゃないかと感じます。

「売れる絵を描く」というのは、市場のニーズを読み、評価されるであろうものを意識的に制作していくこと。

一方で「描いた絵が売れる」というのは、自分の内側から湧いてきたものを正直に表現した結果、それが誰かの心に届き、自然と売れていくという流れです。

どちらが良いとか悪いとか、そういう話ではありません。

どちらも「絵を描いて、それを仕事にしている」という点では同じですし、どちらもすごいことだと思います。

趣味で描いているわけじゃない。

「絵を描くこと」を生業にしている。

それだけで、本当にすごいことなんです。

絵というのは、本来人の内側にあるもの。

それを表現するための手段にすぎません。

岡本太郎さんはこんな言葉を残しています。

「人が生を授かり、言葉よりも文字よりも先に夢中になるものは、絵を描くことです」

たしかに、赤ちゃんって言葉も喋れないうちからクレヨンを握ってぐしゃぐしゃっと描きますよね。

赤ちゃんでさえ何かを表現しようとしている。

その“衝動”こそが、絵を描く本質なのかもしれません。

絵を描くことは、実は誰にでもできる。

上手い下手や経験に関係なく、描こうと思えば誰でも描ける。

でも、それを“続ける”こと。しかも“職業として続ける”というのは、誰にでもできることではないと思っています。

毎日描いて、発表して、評価されて、報酬を得て、また描く。

創作って本当にエネルギーのいる行為です。

それでも、やっぱり描くことがやめられない。

たとえ売れなくても、評価されなくても、自分の中にあるものを外に出さずにはいられない。

それが“アーティスト”という存在なのかもしれません。

絵を描くことで自分を「画家」と名乗る人もいれば「アーティスト」と名乗る人、「イラストレーター」や「クリエイター」、「絵師」なんて言い方もあったりして、呼び方は色々あります。

でも、それぞれに立場や考え方があってよくて、無理にひとつの型にはめる必要もないと思うんです。

肩書きなんて、あくまで自分を伝えるためのツールでしかない。

本質は「何をつくっているか」「何のために描いているか」そこにあるんじゃないでしょうか。

私自身も、描いて売ることに悩んだ時期があります。

「こんなの売れるのかな」

「もっとウケる絵を描いた方がいいのかな」

「評価される絵ってなんだろう」って。

でも、そう考え始めたときほど、筆が止まるんですよね。

「売れる絵」を描こうとするあまり、自分が描きたかったものが見えなくなってしまう。

もちろん、商業的に成功することも大事だし、それを否定するつもりはありません。

でも、やっぱり私は「描きたいから描く」という気持ちを一番大切にしていたい。

我々クリエイターに与えられた時間は限られています。

だからこそ、その時間の中で「本当に描きたいものを、描き続ける」ことに全力を注ぎたい。

たとえそれが売れなくても、今は理解されなくても、

「自分の絵を信じて描き続けること」そのものが私の目的なのではないかと思っています。

肩書きなんて、正直なんだっていい。

画家でもアーティストでも、イラストレーターでも絵描きでも。

自分が納得して、楽しんで、描き続けていけること。

それは自分を愛するということ。

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