NFTは終わったのか?画家としてのリアルとこれから
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数年前、一気に話題になったNFT。
「デジタルアートが売れる時代が来る」と言われ、多くの作家が参入しました。
私もその流れの中で、勉強のつもりで
NFTマーケットプレイスの OpenSea に作品を登録しました。
結論から言うと、
ほとんど売れませんでした。
そして現在は、一旦活動を止めています。
ただ、完全に否定しているわけではありません。
むしろ私は、NFTは形を変えて今後必要になると感じています。
NFTをやってみて感じたリアル
実際に触ってみてまず感じたのは、
とにかく出品側が多すぎる
ということでした。
誰でも簡単に出品できるという仕組みは一見良いことですが、
その分、作品が埋もれやすく、購入者に届かない。
結局は
- SNSでの発信
- 別媒体での集客
が必要で、
NFT単体では売れないという現実がありました。
国内ユーザーの少なさと使いづらさ
もう一つ大きかったのが、
日本人ユーザーの少なさです。
英語圏中心の市場で、
- UIが分かりづらい
- 通信が不安定
- 操作が直感的ではない
など、正直使いづらさも感じました。
「これを一般のアート好きが使うか?」と考えると、
かなりハードルは高い印象でした。
NFTは“デジタル作品”のためだけのものじゃない
ここが一番大事なポイントだと思っています。
NFTはよく「デジタルアートを売るためのもの」として語られますが、
それだけではないはずです。
私はむしろ、
原画の所有証明として使える可能性
に価値を感じています。
証明書としてのNFTという考え方
現在、絵画の世界では
- 紙の証明書(COA)
- 作家サイン
- ギャラリー証明
などで真贋や所有を管理しています。
ただこれには
- 紛失
- 偽造
- 管理の曖昧さ
といった問題があります。
NFTであれば、
- 誰が所有しているか
- どの作品か
- いつ取引されたか
が記録として残る。
つまり、
「デジタル証明書」としての役割
を持たせることができると思っています。
二次流通で作家に何も入らない問題
もうひとつ、強く違和感を持っていることがあります。
それは、
作品が転売されても作家には何も入らない
という仕組みです。
例えば、
- ギャラリーで売れた作品が
- 数年後に高値で転売されても
- 作家には一切還元されない
これは正直、かなり不自然な構造です。
音楽であれば、
作曲家には使用や再生に応じて権利収入が入ります。
それに対して美術は、
一度売ったら終わりという仕組みがほとんどです。
NFTが持つ本来の価値
NFTには
ロイヤリティ(再販時の作家還元)
を設定できる仕組みがあります。
これはつまり、
- 所有者が変わるたびに
- 一定割合が作家に入る
という構造です。
この仕組みは、
アートにおいて本来あるべき形に近いと感じています。
一度は離れたけど、完全には否定していない
正直なところ、現時点では
- 市場の飽和
- 使いづらさ
- 購入者層の偏り
などの理由から、積極的に続ける状況ではないと判断し、
私は一旦NFTを休止しています。
ただ、
「いずれ必要になる技術」
だとも思っています。
これからのNFTのあり方
今後もしNFTが再び広がるとしたら、
- デジタル作品の売買だけでなく
- 原画の証明
- 所有履歴の管理
- 作家の権利保護
といった方向に進むのではないかと考えています。
最後に
私はまだ勉強中の立場ですが、
NFTは「一過性のブーム」で終わるには
もったいない仕組みだと思っています。
作家の権利を守るという意味でも、
より良い形で普及していくことを期待しています。

